投稿日:2022年01月14日
機械設計においてボルトを使用する場合、ねじ自体の強度だけでなく、作業性などその他の要素も含めて検討しなければいけません。
今回は、そんなボルトを使用する際に、設計者が気を付けておくべき注意点を7つピックアップしてご紹介します。ボルト使用時のトラブルを防ぎたい方は、ぜひこの記事を読んでチェックしてみてください。
注意点①:ボルトがせん断力を受けないようにする
ボルトには引張強度が保証されていますが、せん断強度は保証されていません。そのため、変動荷重や繰り返し荷重が加わるような厳しい使用条件では、ボルトがせん断力を受けないように設計しましょう。
ボルトがせん断力を受けたとき、締め付けの摩擦力によって抵抗しますが、摩擦力が負けるとねじ部にせん断力がかかります。そうなると、切り欠き効果※による応力集中でボルトが破断する危険性が高くなります。
対策の1つは、せん断力に対して強度の高いリーマボルトを使用すること。他にも、位置が決まった後にピンを打ち込んだり、シャーブロックを溶接したりして、ボルト以外でせん断力を受ける方法があります(下図参照)。
※切り欠き効果とは、断面が急激に変化する部分において、局部的に大きな応力が発生すること。切り欠きや溝、段などに変動荷重や繰り返し荷重がかかると、この部分から亀裂が発生し破断に至る事例は多い。
注意点②:ボルトサイズの種類を少なくする
ボルトを使用する際は、できるだけサイズを統一するか少なくしましょう。それによって加工効率や組立効率が向上するからです。
たとえば以下の左図のように、M4・M5・M6のボルトを使い分けるのではなく、右図のようにM5だけに統一すれば工具を交換する手間を省けます。
特に加工に関しては、下穴・タップ加工という2工程を経ることが多いので、加工効率の改善に大きく影響します。
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