FMEAを作っているのに、なぜ不具合を防げないのか ― 講師・上條仁氏のご紹介

投稿日:2026年10月08日

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本日は、11月に開催する「形だけで終わらせない FMEA入門」セミナーの講師、
上條 仁氏をご紹介します。

上條氏は、日立製作所で半導体の設計開発と
品質・信頼性保証に携わり、
2002年の独立後も、さまざまな企業の
製品開発や未然防止活動を支援してきた専門家です。

著書に『本気で取り組むFMEA』(日刊工業新聞社)があります。

上條氏が企業の現場で向き合ってきた課題のひとつが、
「FMEAを実施しているのに、不具合の未然防止に役立っていない」
という状況です。

FMEAはある。でも、未然防止になっていない

顧客に求められたので、FMEAを作成する。
認証や社内規定に対応するため、書式を埋める。
デザインレビューの資料として、提出する。

それでも、不具合が起きてしまう。

FMEAは、製品や工程で起こり得る故障とその影響を考え、
問題が起きる前に対策するための手法です。

ところが、作成や提出そのものが目的になると、
時間をかけて用意した資料が、
設計を見直すために使われないままになってしまいます。

上條氏は、日立製作所での実務や、
独立後の企業支援を通して、
こうした「形だけの未然防止活動」を見てきました。

顧客への提出や認証への対応も必要です。
そのうえで、本来の目的である
「まだ起きていない不具合を防ぐこと」につなげる。
そこに、上條氏が伝えたい考え方があります。

設計開発と品質保証、両方の現場を経験

上條氏は1983年に日立製作所へ入社し、
電力用半導体、その後は自動車用半導体の
設計開発に従事しました。

1998年からは品質・信頼性保証部門で、
ISO9001やQS9000(現IATF16949)への対応を担当。
社内だけでなく、部品・材料メーカーへの指導や、
顧客の要求を設計につなげる
品質機能展開(QFD)の全社普及にも携わりました。

2002年に独立し、CS-HKを設立。
現在は代表・シニアコンサルタントとして、
FMEA、FTA、QFD、デザインレビューなどの
実務に即した指導を行っています。
また、2024年からは東京農工大学大学院で
非常勤講師も務めています。

製品を設計する立場と、品質を保証する立場。
両方の経験をもとに、手法の説明だけでなく、
開発の現場でどう活用するかを伝えている方です。

書式を埋める前に、整理すべきこと

上條氏が重視しているのは、
FMEAの記入方法だけではありません。

  • 目の前の問題を解決すること
  • 起きた問題を繰り返さないこと
  • まだ起きていない故障を予測すること

これらを整理せずに進めると、
何を見つけ、何に対策すべきかが曖昧になります。
また、分析に入る前の準備や実施する時期、
分析後の対策・フォローまで含めて考えることも重要です。

FMEAの資料が完成した後、
その内容が設計や対策にどう反映されたか。
そこまでつなげてこそ、
未然防止のために使った時間が活きてきます。

デザインレビューは、設計をよりよくする場

もうひとつ、上條氏が大切にしているのが、
デザインレビューのあり方です。

設計内容を見直す場が、
担当者を責めたり、資料の有無を確認したりするだけで
終わっていないでしょうか。

上條氏は、
設計者個人を評価するのではなく、
助言や意見を通して設計内容をよりよくすることが
大切だと伝えています。

FMEAも、レビュー資料に入っているだけでは十分ではありません。
気になる故障や懸念点を共有し、
設計の見直しにつなげるために使う。

書式だけでなく、こうした活動全体の進め方を学べることが、
上條氏の講義の特徴です。

11月11日開催「FMEA入門」セミナー

今回、上條氏にご登壇いただくセミナーでは、
FMEAがうまくいかない理由を入り口に、
未然防止の基本、FMEA・DRBFMの進め方、
デザインレビューでの活用までを取り上げます。

「FMEAは作っているが、効果を感じられない」
「提出するための資料で終わっている」
「これから学ぶので、まず目的と使い方を押さえたい」

そのような方に向けた内容です。

2026年11月11日(水)オンライン開催

セミナーの詳細はこちら

次回のメールでは、
セミナーで学べる内容を詳しくご紹介します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ものづくりウェブ事務局