設計する上で考慮すべき「ある1つの要求」とは?

投稿日:2017年06月20日

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今回は
「あなたが設計した製品に要求されているものは何?」
というテーマでお話します。

このコラムをお読み頂いている方は
主に製造業で設計されている方が多いと思います。

そして、皆様が設計されている製品は
多種多様で非常に多くの種類に及んでいることでしょう。

日本国内の製造業の数がH26年で
48万社もあることからその規模と種類の多さが想像できます。

そして、これらの製品を設計する際には
必ずある要求の元に仕様が決定されます

例えば、私たちの身近な「スマートフォン」

スマートフォンは
どのような要求によって設計されているのでしょうか。

  • 操作性
  • 持ち運び性
  • バッテリーの持続性
  • CPU処理速度

などがカタログなどを見ると記載されています。

また、私たちが直接購入することはありませんが、
普段利用する乗り物では、

  • 自動車
  • 新幹線
  • 飛行機
  • 船舶

など、

当然、これらの製品を設計されている方は
ある要求に基づき設計されていることでしょう。

また、これらの製品を設計するために使っている

  • CAD
  • CAM
  • CAE

などはいかがでしょうか。

当然、
これらのソフトウェアを利用する
設計者の要求に基づいて仕様が決まっていることでしょう。

さて、ここで質問です。

これらの製品に共通する要求は何でしょうか?

個別の製品に焦点を当てると
その要求はさまざまですが、共通する要求が存在します。

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

共通する要求、

これらの製品は
「時間を短縮する」
という要求が背後にあるのです。

私たちが日常生活で使っている

  • 掃除機
  • 洗濯機
  • スマートフォン
  • TV

掃除機や洗濯機は、家事の時間の短縮
スマートフォンやTVは、情報を取得するための時間の短縮

先ほど、例に出した

  • 自動車
  • 新幹線
  • 飛行機
  • 船舶

はいかがでしょうか。

人が移動する時間の短縮

また、

  • CAD
  • CAM
  • CAE

はいかがでしょうか。

設計する時間の短縮ですね。

つまり、これらの製品に共通する要求とは、
時間を短くするためのものなのです。

世の中は進化しています。

1960年代のスーパーコンピューターの計算速度は、
1G(10の6乗)です。

そして、
次世代には、1エクサ(10の18乗)を実現する研究がされております。
この50年で1兆倍です。

また、これらの情報機器をつなげている「通信手段」は電話、
FAXの時代からインターネットの時代となり、
情報を得る時間が格段に短くなってきています。

もし、あなたのパソコンやスマートフォンが
インターネットにつながっていないとするならば、
どんなに不便なのか想像は容易だと思います。

以上のように、

設計は、世の中の進化に貢献する仕事であり、
進化を考える上での1つの視点に、「時間」という要素が存在します。

あなたが今行っている仕事は、
何の時間を短縮するための活動でしょうか?

今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

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