投稿日:2018年04月18日
全4回にわたり「製図」というテーマで連載を行なっています。
本日は第2回目となります。
———– ものコラム連載「製図×設計」(2/4) —————————–
あなたはこのような不安がありませんか?
・どうやって「図面を書けば」いいかわからない
・どうやって「図面について教えれば」いいかわからない
MONOWEBでは「“若手設計者”に必要な製図知識」
について、全4回のコラムでお伝えしていきます。
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さて、今回は「なぜ図面が読めないのか?」というお話です。
あなたはこのような経験はないでしょうか?
- 図面を正確に読み取れない
- 2次元図面をみて立体を想像できない
- 社内の図面しか描いていないので、基本の描き方がわからない
- 基礎的な知識がないため、寸法の入れ方があいまいになってしまう
- 読みやすい図面とは何か?がわからない
工学部を卒業したけれど、
「図面が読めない、書けない」という設計者は少なくありません。
私自身も、入社して初めて書いた図面を検図に出したときは、
「それでも工学部機械工学科を卒業したのか?」と疑われたこともありました。
メーカーの採用担当者の方は
「工学部を卒業していれば図面の読み書きはできるだろう」
と思い採用されているかと思うのですが、実は、すぐにできる方はまれだと思います。
なぜなら、
図面を読むためには次の3つが必要となるからです。
- 平面から立体のイメージ力
- JISのルール(表面粗さ、はめあいなど)の理解
- 製品の理解(その製品の機能や機構など)
この中でもとくに
◎3.製品の理解(その製品の機能や機構など)
は重要です。
図面の読み書きができても
「対象製品の機能や機構」が理解できていないと組図を読むことができません。
経験豊富なベテラン設計者であっても
全く異分野の図面を読む場合、時間がかかるはずです。
それは、製図の知識だけでは
対象となる図面を理解することは難しく、
その「対象製品をよく知る」必要があるからです。
製図を身につけるための近道
ではどうすればいいのか?
それは「現物と図面の両方を見て学ぶ」ことです。
現場に行って部品を手にとって眺めてみてください。
図面の見え方は、経験の差によって違います。
ベテラン設計者であれば図面を見ただけで
「立体図が頭に浮かべる」ことができますが、新人設計者は難しいはずです。
ですので、図面と実物を見比べることで新人設計者は
イメージする感覚を養えますし、現物を見ることでより図面に対して理解が深まります。
そして、図面から立体を想像できるようになるには
図面として書いてある物から、なるべく自分なりに想像してみることです。
そして、想像できたら現物を見てみてください。
「想像できたところと、できなかった部分がでてくるはずです。」
何度も繰り返すことで、立体的な製品がイメージできるようになるだけでなく
くるくると回転したり、分解したりできるようになってくるでしょう。
教育をされる立場の方も、
図面を教える前に、是非、機械の動きや仕組みについてきとんと教えてあげると
より理解が進むかと思います。
それでは、
次回も「製図×設計」なぜ図面が読めないのか?
について、お話をしていきます。
———– ものコラム連載「製図×設計」 ———————————–
第1回:CADを使わなくなった設計者
第2回:なぜ図面が読めないのか?(その1)
第3回:なぜ図面が読めないのか?(その2)
第4回:超ベテランエンジニア監修のeラーニングを紹介します
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