「連載:切削部品設計」(第1回)〜なぜ設計者にとって「加工知識が重要」なのか?〜

投稿日:2023年01月10日

先日からご案内していました
新eラーニング(切削部品設計入門講座)についての
最新情報をお伝えいたします。

切削部品設計入門講座は、

『 1月17日(火)リリース 』

に決定いたしました!

そこで、リリースまでの間
切削部品設計について、知識を深めていただける
「連載(全3回)」をお送りいたします。

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■ 連載の内容とは?

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こちらは、
設計経験が0〜3年程度の、
設計初心者を対象としてお話ししていきます。

書籍などの学習では、
なかなか気づくことのできない、
現場の情報をお届けしますので、ぜひお楽しみください。
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今回の連載を読み終えるころには、

「なぜ、設計者にとって加工知識が重要なのか?」

「どのように加工知識を身につけるべきなのか?」

「実際に、どのような加工方法があるのか?」

ということが、ご理解いただけるはずです。

それでは、第一回目の本日は

「なぜ設計者にとって「加工知識が重要」なのか?」

というテーマでお話していきます。

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■ 設計者として重要な役割とは何か? 

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さて、ここで質問ですが
設計者として重要な役割とは何でしょうか?

日々たくさんの業務を行っている中で、
あまり考えたことがない方も多いのでないかと
思いますが、ここで確認してみます。

設計者にとって重要な役割は

アイディアを形にして、社会が必要としている機械や製品を作る

ことですね。

では、実際にアイディアを『形』にするには
どうすればいいでしょうか?

それは、ご存知のとおり
どうすればアイディアを形にできるのか
さまざまなことを検討しながら進めていきます。
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例えば、

・どんなものを作りたいのか?

・何のために作るのか?

から始まり、その仕様を満たすには、

・どんな構造や機構にするのか?

・材料に何を使うのか?

・どういった形状や寸法にするのか?

といったことを考えます。

このように、たくさんの検討を行いながら、
機械を製作するために必要な情報をのせた図面を
最終的に作り上げていくわけです。

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■ 実物が作られるまでをイメージできますか?

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それでは、

あなたは自分が図面に描いた部品が、
実際に、どのように作られているかをイメージできるでしょうか?

先ほどお伝えしたとおり、
図面を作成するまでには、
さまざまなことを検討していきます。

そして、それは
イメージしたものが「実際に製品になる」ことが目的です。

ですので、どれだけ時間と労力をかけても
いざ、作ろうとしたときに実現できなければ意味がありません。
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それまでの苦労や努力が無駄になってしまいます。
それでは、設計者としての役割を果たしたとは言えませんね。

つまり、設計者の役割を果たすためには
問題なく製品を作るための『加工の知識』が必要になります。

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■ 加工の知識が乏しいと「品質・コスト」に影響がでてしまう?

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では、一通りの知識を学んだとして、
「ただ形にする」ことができれば良いのでしょうか?

そうではありませんね。

設計の目的に合わせて、
適した方法を選択できる「考える力」も養う必要があります。

設計者の仕事は、簡単ではありません。

製品の品質を確保しながら、
コストダウン、納期短縮も求められます。
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材料選び1つをとっても、

なるべく加工工数を減らせるように
「市販材料の寸法」を考慮して設計をする方が
コストダウン・納期短縮に繋がりますね。

このように、加工に関する知識があれば
無駄な加工を減らす工夫ができるわけです。

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■ QCDを意識した設計が求められる

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設計者にとって「QCD」を満たすことは大切ですので、
ここで確認してみます。

加工製品を前提とすると次のように考えられるでしょう。

 Q:製造品質「図面通りにつくれること」

 C:製造原価「すこしでも安く作れること」

 D:加工時間「工数少なく作れること」

こちらの3つですね。

もちろん、
これらすべてを満たせるような加工方法があれば悩みませんが、
残念ながら、そのような万能な方法は存在しません。

・材料の種類

・部品の形状

・部品の大きさ

・生産する数量

など、さまざまな条件を考慮した上で、
「最適な方法」を選択していく必要があります。

もし、ここで
間違った選択をしてしまうと、コストアップや
品質低下、納期遅延といった「悪い結果」を招いてしまいます。

ですので、良い結果を出すためには
設計者は幅広い知識を学び、
さまざまなことを考慮して、臨機応変に対応する能力が必要なのです。
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■ 加工知識を高めることで得られる「メリット」とは?

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加工についての知識があれば、

◯ 寸法精度や表面粗さなどの仕様を満たしながら、
  製造原価を低く、加工時間が短い加工方法を選択できる

◯ 材料のムダをなくすことで、材料費を削減できる

◯ 加工時間が短くなり、人件費を削減できる

◯ 製作納期を短くすることで、顧客満足度が上がる

◯ 汎用の工作機械で加工でき、加工費用を抑えられる

といったことが実現できるようになります。

このように、加工の知識が増えることで
「できる設計者」として、大きな成果を上げることができるでしょう。

いかがでしょうか。
設計者にとって、なぜ加工知識が重要なのかがご理解いただけたでしょうか?
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もしかすると、

「加工知識は、加工者だけが知っていれば良いでしょ」

と思う方もいるかもしれませんが、
実際にどの加工法を使うのかを決めるのは「設計者」です。

設計者だからこそ、図面に描いた部品を作るには
どのような加工法があって、それぞれをどのように使い分けるのかを
理解しておくべきだと言えます。

以上、ここまでに

「設計者に加工知識が重要な理由」

についてお話をしてきました。

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次回(第2回)では

「現場に怒られない図面を描くには?」

をテーマにお話していきます。

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講座内容についても、
徐々に公開していきますので楽しみにしていてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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