「第1回:モーター選定」〜なぜ、モーター選定は複雑に感じてしまうのか?〜

投稿日:2023年03月22日

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いつもMONOWEB通信をご購読
いただきましてありがとうございます。

先日からご案内していました
新eラーニングについての最新情報をお伝えいたします。

機械要素入門講座(モーター編)は、
3月末〜4月初旬に発売が決定いたしました!

現在最終調整中ですので、
出来上がり次第、正確なリリース日をお伝えいたします。
ぜひ楽しみにお待ちください。

そこで、リリースまでの間
モーター選定について、知識を深めていただける
「連載メルマガ(全3回)」をお送りいたします。

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連載メルマガの内容とは?

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こちらのメルマガは、
産業機械・機械装置・工作機械に携わる
設計初心者を対象としてお話していきます。

多くの設計者が難しいと感じている
「モーター選定」についてお届けしますので、ぜひお楽しみください。
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今回の連載を読み終えるころには、

「 なぜ、モーター選定は複雑に感じてしまうのか? 」

「 どうすれば『選定ツール』を有効に使えるのか? 」

「 ”最適なモーター”を見つけるための方法とは? 」

ということが、ご理解いただけるはずです。

第一回目の本日は

「なぜ、モーター選定は複雑に感じてしまうのか?」

というテーマでお話していきます。

それでは、突然ですが
あなたはこれまでにモーターの選定を
任されたことがあるでしょうか?

すでにモーター選定をされている方もいると思いますが、
まだそのような機会に会ったことがないという方も
多いかもしれませんね。

では、モーターとは何でしょうか?

モーターとは、シンプルに説明すると
電気エネルギーを機械的エネルギーに変える装置」です。

そのため、電気で動く機械にはモーターが使用されています。

ですが、モーターは
電源の種類、駆動原理、内部構造、外観形状、用途などにより
たくさんの分類があり「適切」なモーターを見つけるのが大変です。

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いざ、モーターの選定を任されたがわからない。。

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想像してみてください。

もし、あなたが
実際にモーター選定を任されたらどうしますか?

すぐに思い当たるのは「先輩設計者に相談してみる」
ということではないでしょうか。

もちろん、優しく教えてくれる先輩がいれば問題ありません。

ですが、実際には
そのように恵まれた環境は、あまり多くはありません。

大抵の設計者は忙しいですし、
イチから後輩に教えている時間が取れません。

つまり、多くの場合
自分自身で仕事を進める必要があります。

  ↓ ↓ ↓

先輩 「モーターを選定しておいてね。」

自分 「え!はじめてだからわからない。。」
   「先輩、モーターについてイチから教えてください!」

先輩 「そんな時間はないよ」
   「自分で調べなさい」

自分 「はじめてで、なにから調べて良いかわからない。。」
   「カタログを見ても意味がわからない。。」
   「計算してみたけど、さっぱりわからない。。」

モーターについて知識が不足していると、
このように困ってしまう方が多いと思います。

これでは、せっかく任された仕事も進めることができませんね。

また、もし間違った選択をしてしまうと、

× モーターが原因で「重大なトラブル」が発生してしまう!

× 選定ミスにより「現場からのクレーム」を受けてしまう

ということにもなりかねません。

ですので、モーター選定を行う機会がある設計者は、
しっかりと知識をつけて、備えておく必要があるわけです。

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でも・・・、

なぜモーター知識が機械設計者に必要なの?

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それは、モーターの種類や性能によっては、
機械全体の「性能」や「コスト」に大きな影響を
与えることがあるからです。

機械設計者は、モーターの知識があれば
機械の設計自体にも工夫を加えることができます。

機構を工夫することで
より安価なモーターを選定することができますし、
機械自体のコスト削減や性能向上を実現することも可能になります。

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電気技術者に任せていてはダメ?

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もしかすると

「モーターは、電気技術者が主体となって使用するので
 知識の必要性を感じません・・・」

と、思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、
電気技術者にだけ任せていては良いものを作ることはできません。

なぜなら、電気技術者はモーターの選定や制御はできますが、
モーターを動かす機械部品を設計することはできないからです。

そのため機械技術者であっても、モーターの基礎知識を学習し、
電気技術者に対して仕様の提示をしたり、
機械動作の説明をするための知識が必要になります。

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モーターの種類はどれくらいあるの?

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一口に「モーター」と言ってもその種類は非常に多く、
それぞれの種類ごとに長所や短所があります。

そのため、用途・目的などに応じて
モーターを使い分けなければなりません。

どんな状況にも対応できる「万能モーターは無い」ということです。
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初心者にとっては、
最適なモーターがどれなのか見当がつかないことでしょう。

また、多少の知識を持っている方でも、
必ずしも最適なモーターを選んでいるとは限りません。

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選定ツールを使えばいいのでは?

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なかには、
メーカーから提供される選定ツールを使う方も
いるかもしれません。

ですが、このようなツールも「土台」となる
モーターの知識がないと、うまく利用することができません。

そのため、結局は「カン」に頼った設計になってしまい、
問題が起きた時には対応に追われることになってしまいます。

また、メーカーの選定ツールは
モーターの種類が決まらないと正しく使うことができません。

モーターが決まっていないと、
そのメーカーが製造しているモーターをすすめられて
最適ではないモーターを使うことになりかねません。

このような事態も、設計者自身がモーターの知識を身につけ、
確かな理由・根拠を持って選定を行うことができれば、
問題が起きるリスクを大幅に減らすことができますね。

 

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モーター選定をするためには「専門用語」を理解する必要がある

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いざ、モータを選ぼうとする場合、
カタログや技術資料に記載されている
「専門用語」の理解が必要となります。

例えば、
定格電流や定格回転速度、定格トルク、効率などの
数値が示された際に、すぐに理解できなければいけません。

さらに、より難しい計算を行うためには、
負荷の計算や慣性モーメント、イナーシャ比の計算などの
より深い知識も必要です。

このように、モーター選定には多くの知識が必要とされるため
習得までに、多くの時間と労力がかかるわけですね。

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ワンストップでかんたんに学べます!

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今回MONO塾では、モーター選定に必要な知識を
「ワンストップ!」で習得できる講座を製作いたしました。

今、もしあなたが

「モーターの知識がなく困っている。。」

「モーターの選定を任されたので、方法をしりたい。」

「できるだけ早く知識を身につけたい!」

ということであれば、期待してください。

以上、ここまでに

「なぜ、モーター選定は複雑に感じてしまうのか?」

についてお話をしてきました。

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次回(第2回)では

「選定ツールが使えない?使いこなすための最初の一歩」

をテーマにお話していきます。

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講座内容についても、
徐々に公開していきますので楽しみにしていてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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