投稿日:2025年07月17日
今回は「機械設計系の資格」に関するシリーズの第2回をお届けします。
【シリーズ内容】
第1回:機械設計者のキャリアを左右する資格とは?
第2回:機械設計者におすすめの資格一覧!どれを選ぶ?
第3回:資格を取るだけでは意味がない!実務に活かす方法
このシリーズでは、資格を通じて技術力を客観的に示す方法や、
実務で活かすための学習のコツをお伝えします。
技術の習得だけでなく、キャリアの選択肢を広げるためのヒントもご紹介します。
資格選びで迷っていませんか?
「どの資格を取ればキャリアに役立つのかわからない……」
「業務に直結する資格ってどれ?」
そんな疑問を持つエンジニアの方も多いでしょう。
資格は、あなたの専門性を証明し、
実務力を高める大きな武器になります。
しかし、資格にはさまざまな種類があり、
選択を間違えると「せっかく取得したのに活かせない……」
ということにもなりかねません。
さらに近年では、製造業のスマート化や新しい技術の活用が進んでおり、
設計分野にも新たな知識が求められています。
そのため、従来の設計スキルに加えて
3DプリンタやIoTなどの最新技術に関する知識を学ぶことも、
今後のキャリア形成に役立つでしょう。
そこで今回は、機械設計エンジニアにとって実務で活用できる資格を厳選し、
それぞれの特徴やメリットを詳しく解説します。
これを読めば、自分に合った資格が見つかるはずです!
実務に役立つ資格6選!
資格には多くの種類がありますが、
本記事では特に機械設計エンジニアが業務で活かしやすいものを厳選しました。
基礎知識を固める資格から、専門性を高める資格まで、バランスよく選定しています。
また、企業での評価が高く、
キャリアアップや昇進・転職時に役立つ資格に焦点を当てました。
他にも多くの資格が存在しますが、
まずは「実務で活用できる代表的な資格」として、以下の6つを紹介します。
資格の取得は、単に知識を得るだけでなく、
実際の業務で即戦力として活かすことが重要です。
それでは、機械設計エンジニアにおすすめの資格を紹介していきます。
技術士(機械部門)
日本における技術分野の最高峰の資格であり、
特に機械工学の幅広い知識と応用力が求められます。
計画、研究、設計、分析、 試験、評価など、多様な業務に対応できる総合力を証明する資格です。
【メリット】
1.研究・設計・ 試験など多様な業務に対応できる総合力を証明。
2.社内外での信頼向上や昇進・昇給の可能性が高まる。
3.マネジメント能力や問題解決力を養い、キャリアアップに有利。
機械設計技術者試験
機械設計の基礎から応用までを体系的に学べる資格です。
1級から3級までのレベルに分かれており、自身のスキルレベルを明確に可視化できるのが特徴です。
試験範囲が広く、設計の基礎知識を整理するのにも役立ちます。
【メリット】
1.設計の基礎知識から応用まで体系的に学べる。
2.機械設計や強度計算などの理解が深まり、実務力が向上。
3.若手エンジニアに適しており、設計部門での信頼が高まる。
CAD利用技術者試験
2D/3DCADの操作スキルを証明する資格で、モデリングスキルや図面作成能力を評価します。
単なるソフトウェアの操作能力だけでなく、設計の基本知識も問われるため、
実務に直結する内容となっています。
【メリット】
1.CADスキルを証明し、設計・開発業務の即戦力として評価される。
2.2D/3Dモデリング技術を高め、業務の効率化に貢献。
3.図面の正確な読み取り能力が向上し、チームの作業効率がアップ。
機械プラント製図技能検定
国家検定として製図技術を客観的に評価する資格です。
機械製図のスキルを証明し、
設計図面の品質向上や品質管理の知識向上に役立ちます。
【メリット】
1.製図スキルを証明し、設計の品質向上に貢献。
2.実務経験を通じて、より実践的な設計能力を養える。
3.機械製図やプラント設計の分野にも応用可能で、キャリアの幅が広がる。
計算力学技術者試験(CAE技術者試験)
シミュレーション技術や解析手法に特化した資格で、
構造解析、熱解析、流体解析などを学ぶことができます。
CAEソフトを活用して精密な設計を行うための知識が求められます。
【メリット】
1.シミュレーション技術を活用し、設計の精度向上に貢献。
2.解析スキルを身につけることで、高付加価値なエンジニアとして評価される。
3.設計の初期段階から精密な検証が可能になり、コスト削減にもつながる。
QC検定(品質管理検定)
品質管理の基礎知識や統計的品質管理手法を学ぶことができる資格です。
製造現場や品質保証部門での活用が期待され、
品質トラブルに関する問題解決能力を高めるためのスキルを証明できます。
【メリット】
1.設計品質の向上やミス削減に貢献できる。
2.問題解決能力やデータ分析スキルを習得し、業務効率が向上。
3.製造部門との連携がスムーズになり、品質管理の視点を持った設計が可能になる。
今後の設計技術に役立つ資格
ここまで紹介した資格は、どれも機械設計者にとって実務で活用できるものばかりです。
加えて、近年注目されている技術分野の資格として、
『3Dプリンタ活用技術者検定』や『IoTシステム検定』があります。
3Dプリンタ活用技術者検定
試作や少量生産を効率化する3Dプリンタ技術を学び、
設計・製造の現場で活用するための知識を得られます。
IoTシステム検定
工場や製造ラインのスマート化を学び、
データ収集や遠隔監視技術の理解を深めることができます。
さらに、今後のエンジニアリング分野では
電気・AI・シミュレーション技術との融合が進んでおり、
以下の資格もキャリアアップに役立つ可能性があります。
電気主任技術者(国家資格)
電気設備の保守・管理に必要な資格。
機械設計者でも、電気回路や制御の基礎知識が求められる場面が増えており、
電気設計との連携を強化する上で有効です。
G検定(ジェネラリスト検定)
AI(人工知能)やディープラーニングの基礎知識を証明する資格。
設計業務に直接関わる内容ではありませんが、画像解析や最適化など、
AIを活用した技術開発に関心がある場合に役立ちます。
これらの資格は、最新技術の導入を進める企業での活躍に役立つだけでなく、
従来の設計スキルと組み合わせることで、
より幅広い分野でのスキルアップが可能になります。
「今の仕事でさらにスキルを伸ばしたい」
「キャリアアップや転職を考えている」
そんな方は、ぜひ資格取得を検討してみてください。
資格は、あなたの知識・技術力を客観的に証明する強力なツールです。
資格取得は、単なる履歴書の飾りではなく、
スキルアップやキャリアの選択肢を広げる手段として活用できます。
特に機械設計分野では、実務での応用力や専門性が求められるため、
自身のスキルを証明する手段として資格を取得することは大きなメリットがあります。
資格を取ることで、自信を持って仕事に取り組めるようになり、
上司や同僚からの評価も変わるでしょう。
また、転職や昇進の際にも強力なアピールポイントになります。
ぜひ自分に合った資格を見つけ、スキルアップに活用してください。
次回のご案内:資格を実務に活かすための学習法
次回は、「資格を取るだけでは意味がない!実務に活かす方法」と題し、
資格取得を効果的に活用する方法を解説します。
資格を取得するだけで終わらせず、
実際に仕事で活かすためのノウハウをお伝えしますので、お楽しみに。
バックナンバー
第1回「機械設計者のキャリアを左右する資格とは?」はこちら
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