新入エンジニアのための板金設計入門(第1回)-「板金設計とは?」

投稿日:2024年02月28日

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先日からご案内していました
板金部品設計入門講座は、

3月5日(火)リリース

に決定いたしました!

そこで、リリースまでの間
板金設計について、知識を深めていただける
連載(全3回)」をお送りします。

ご興味ある方は、ぜひご覧ください。
講座内容についても、徐々に公開していきます。

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板金部品について

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日々進化し続ける機械工学の中で、
板金は欠かせない技術のひとつです。

あなたもご存知の通り、板金部品は自動車や家電など
私たちの身近にある機械の多くで採用されています。

では、なぜこれほどまでに板金部品が普及しているのか?

それは
加工時間が短く、低コストで加工できる
からです。

そもそも板金加工とは、文字からも想像できる通り、
板状の金属を加工することを言います。

自動車のボディーや家電製品のカバー、
キッチンのシンクなど薄い板で作られている部品の多くは
板金加工によって作られています。

つまり、機械の性能向上や、新しい製品の開発において、
板金部品の設計が果たす役割は非常に大きいといえます。

機械技術者は、板金技術を最大限に発揮させるためにも、

「どのような材料を用意し、どのように切るのか、
 どのように曲げるのか、どのように組み立てるのか」

を理解しなければいけません。

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日々の作図の目的を考える

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さて、みなさんは日々何のために
図面を描いているのでしょうか?

「日々の業務」ですので、
あまり目的について意識したことがないかもしれませんね。

ですが、作成された部品図面や3Dモデルには、
その『目的』があります。

それは、最終的な「現物の機械部品」となって、
その役割を果たす。という目的です。

板金加工では、
図面やCADモデルが最終的に「板金部品」へと変化します。

これを別の言葉で表すと、
設計者が思い描いた「創造」が板金部品という
現実」へと具現化していくということです。

では、具体的にイメージしていきます。

例えば、
あなたが、複雑な曲線や細かい切り込みを持つ部品を
設計する場合を考えてみてください。

そのような場面では、
あなたは、その部品が「実現できるのかどうか」を考える必要があります。

加工技術や材料の限界を考慮し、
実現可能な設計をする必要があるわけです。

もしかすると、高度な折り曲げを伴うデザインは、
特定の厚さの板金では加工が難しいかもしれません。

たとえ外観的に美しい設計も、
製造技術やコストの制約から「実現できない」可能性があります。

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最適な設計をするために

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このような問題を起こさないために、

設計の初期段階から、「製造現場」のことを考慮して
最適な解決策を模索することが肝心です。

そうでないと、製造現場から

この形状は加工が困難で、製造できない!

と言われてしまうかもしれません。

もし、あなたに「加工に関する十分な知識」があれば、
製造現場を考慮した、最適な方法を考えられるかもしれません。

また、製造現場からのフィードバックを受けながら
より効率的に進めることもできるでしょう。

このように、
設計者は、思い描いた「創造」を、
部品という「現実」にするための橋渡し役なのです。

ですので、
設計の各ステップで「実現性」について考えながら、
また、製造現場と連携しながら、設計の質を高めていくことが重要です。

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板金設計を学ぶ

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板金部品設計入門講座は、

板金設計に必要な基礎知識と設計スキルを
独学で、効率良く身につけることができる講座です。

この講座は、

板金設計の基本から応用までを幅広くカバーし、
学習者が段階的に理解を深めることができる構成となっています。

また、写真、画像、動画などの、
イメージ中心」の学習ですので、直感的で理解しやすい
というメリットがあります。

さらに、
演習やテストを通じて、学んだ知識を
実際に「アウトプット」する機会が多く用意されています。

これにより、ただ知識を頭で理解するだけでなく、
実際に手を動かして設計の感覚を掴むことができ、
学習した内容がより深く、確実に身につきます。

板金設計をこれから始める方、また、
基礎知識を学びたい方にとって「最適な教材」ですので、
興味がある方は、ぜひ楽しみにお待ちください。

以上、ここまでに

板金設計とは?

についてお話をしてきました。

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次回(第2回)では

お客様は加工現場?

をテーマにお話していきます。

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最後までお読みいただきありがとうございました。