【第3回:振動入門】振動学には『複雑な数学の理解』が必要なのか?

投稿日:2023年11月13日

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前回は、「なぜ、振動の知識が重要なのか?」についてお話ししました。

ここまでに、設計者が
振動の知識を身につける必要性について
ご理解いただけたのではないでしょうか。

振動の知識に不安がある方や、学んだことがない方には、
新しい発見があったかもしれませんね。

それでは、第3回目の本日は

振動学と複雑な数式の関連性

について考えてみましょう。

多くの機械設計者の方が、
振動を学ぶために、数式を完璧に理解する必要があるのか?
という疑問を抱いているのではないでしょうか。

私たちの周りの機械、建物、乗り物など、
日常の多くのものが振動の影響を受けています。

そして、技術の進化と機械の高速化に伴い、
振動の問題は避けることが難しくなりました。

これらの振動問題を適切に対処するためには、振動学の理解が不可欠です。

しかし、振動学の勉強を始めると、
多くの方が「微分方程式」や「高度な数学」が
必要とされることに戸惑うことでしょう。

ここで質問です。
数式とはそもそも何のために存在しているのでしょうか?

学問では数式の学習からスタートしますが、
現実においては、物理現象が先に存在し、
それらの現象を数式で表現することが行われます。

数式は物理現象や現実の出来事を数学的にモデル化し、
理解しやすくするための道具なのです。
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例えば、車のサスペンションを設計する時に、
さまざまな「振動」や「外力」を適切に考慮するためには、
これらの現象を「数式」で表現する必要があります。

振動学を学ぶのに数学の知識は必要か?

振動学の専門書を手に取ると、
初心者には複雑に見える数式が多く記載されています。

これらの数式は、高度な数学の知識を前提としているため、
振動学の入門者や基礎的な数学の知識しか持っていない方には
『難解』に感じることがあります。

しかし、数式の背後には、ここまでにお話した通り、
物理的な意味や原理があり、
これを理解することは振動学を学ぶ上で重要となります。

したがって、振動学を学ぶ過程で、
数学の知識を習得することが必要とされることも事実です。

そこで、本講座では振動学を学ぶために
必要な数学知識(指数、対数、複素数、行列)などを学びながら、
実践的なアプローチを提供しています。

これらの数学的なツールは、振動学の理解と応用において不可欠であり、
具体的な現場の問題に対処する際に役立つでしょう。

ただし、数式の重要性を理解していても、
専門書に挑戦すると、挫折してしまったという方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

なぜ専門書だけでは振動学について完全な理解が難しいのか?

専門書は基本的な理論や原則についての知識に役立ちますが、
振動学の実務的な側面や深い理解を得るには限界があります。

以下は、専門書のみを頼りに学習を進める際の主な課題点です。

× 表現が難しい:

 専門書は高度な数学的表現や専門用語で溢れていて、
 初心者や数学に不慣れな方にとって、理解が難しいことが多いです。

 振動学の数学的アプローチは複雑で、
 多くの書籍は深い数学的背景を持つ読者を対象としています。

× 振動の全体像が掴みにくい:

 細部の理論や数式に焦点を当てすぎるあまり、
 実際の機械や装置への適用方法が見えにくくなることがあります。

 また、実際の環境での変化や、他の要因との影響を
 考慮することも難しいことがあります。

× 実践的なアドバイスが不足している:

 専門書は個別のケーススタディや
 実際の問題に対する実践的なアドバイスが不足していることがあります。

 現実の振動問題はさまざまで、
 異なる状況に応じて異なるアプローチが必要です。

 しかし、
 専門書には、実際の試験やシミュレーションの方法、
 振動対策のアドバイスが足りないことがあります。

 そのため、これらの大切な情報や具体的な方法が不足していることから、
 振動学の知識を実際の現場で有効に活用することが難しいこともあるのです。

「機械力学入門講座(振動編)」の特徴とその効果

このような背景を踏まえ、
私たちが開発しているEラーニング講座「機械力学入門講座(振動編)」では、

単なる理論や数式の解説だけでなく、
試験やシミュレーションの方法、振動対策の具体的な手法まで学ぶ
ことができます。

今回のこの講座は、航空機や自動車の設計部門において、
実際に振動問題の対策をおこなってきたエンジニアの協力のもとで製作されております。

これにより、振動学の理論だけでなく、
実際の問題解決のプロセスや、その際に役立つテクニックを身につけることができます。

初心者から経験者まで、振動学の真の実践力を身につけたい方に、
機械力学入門講座(振動編)」は最適な講座と言えるでしょう。

具体的な事例を通じて、振動学の理論と現場のつながりを強化し、
数式の背後にある物理的な理解を深めることができます。

本日は以上となります。

次回は、「設計者に必要なスキルを「効果的に習得」する方法とは?」
をテーマにお話していきます。

11月15日(水)にリリースします!

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それでは、またご連絡いたします。