知識ゼロからものづくりを学ぶ 機械設計エンジニアの基礎知識
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ないせん断ひずみエネルギーが材料の強度に達した時に破損すると考えるものです。せん断ひずみエネルギー
に比例する相当応力をフォン・ミーゼス応力といい、方向を持たない応力となります。
解析ソフトでは、フォン・ミーゼス応力を選択して結果の出力を行います。
鋳鉄などのもろい性質を持つ
「脆性材料」
は引張試験から得られる応力ひずみ線図がほぼ直線的で、降伏を示さ
ずに破壊に至ります。また引張強さと比較して、圧縮強さのほうが大きく、ねじり強さはほぼ同じなどの特徴がありま
す。そのため、脆性材料は「最大主応力説」を多く用いられています。
「最大主応力説」 は、部材の内部に発生する 最大となる主応力が材料の強度に達した時、破損を生ずると考え
るものです。主応力には 「大きさ」 と 「方向」 があります。
最大主応力は引張応力、最小主応力は圧縮応力となります。尚、最大主応力の結果表示でプラスの値を示す場
合は、引張応力、マイナスを示す場合は、圧縮応力。
最小主応力の結果表示でプラスの値を示す場合は、引張応力
マイナスを示す場合は、圧縮応力 となります。