知識ゼロからものづくりを学ぶ 機械設計エンジニアの基礎知識
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21.
表面粗さの書き方
「表面粗さ」は機械加工した表面の粗さを規定するものです。切削や研削により加工された表面には、微細な凹凸
が必ず出ます。
例えばパッキン等のシール面において、大きな凹凸があると液体の漏れに繋がります。従って、部品の加工表面に
凸凹の基準を設けることで製品の品質を確保することができます。
下図のように、丸棒を工具を使って切削した際の加工表面に表れる大きく波打つ凹凸を 「うねり」 といい、加工方
向にできる筋の方向を 「筋目方向」 といいます。そして、これら表面の肌の状態のことを 「表面粗さ(表面性状)」
といいます。
21-1.
旧JISの表面粗さ記号
凹凸の基準を図面に指示するために「表面粗さ記号」が用いられます。1992年までのJISにおいては、下記のよう
に▽記号で表面粗さを指定していました。▽の数が多いほど表面の粗さが 「なめらか」 であるということです。
三角記号
仕上げ面
▽
粗仕上げ
▽▽
並仕上げ
▽▽▽
微鏡面仕上げ
▽▽▽▽
鏡面仕上
仕上無し
21-2.
新JISでの表面粗さ記号
表面粗さは、「▽三角記号」から数値で規定できるように改正されました。三角記号から2度の改正により、現在の
記号が利用されています。
▽三角記号 → 旧JIS記号 → 新JIS記号